となりの音楽家

ひとりごと

ドラゴンクエスト
となりの音楽家のお友達、山の音楽家の小リスさん。

 

  先日「すぎやまこういち」さんの訃報を知った。彼はファミコンのゲーム「ドラゴンクエスト」(以下ドラクエと略)の音楽担当の作曲家だ。この夏、東京オリンピック2020が開催された。その入場行進の時にその音楽が流れ、驚くと同時に興奮する10106がいた。

  10106が最初にRPG(ロール・プレーイング・ゲーム)に出合ったのはドラクエVである。当時、昭和天皇が崩御され、世の中に自粛ムードが拡がるなか(このコロナ禍と重なる?)、息子が嵌っていたファミコンゲームがこれ!
ちょっとやらせてくれないか?と神妙に許しを乞い、息子が就寝したあとに睡眠時間を割いて取り組んだ。
ゲームの面白さもあったが、同時にその背景に流れる音楽にも虜になった。
ゲームの進行とともに、新しい世界が広がり、それにしたがって背景の音楽も変わる。その音楽も実に新鮮、かつ感動的であった。ドラクエVのラスボスを倒した後、はフィナーレの音楽を聴きながら充実感に浸ったものである。
その後、ドラクエTとUをやりながら、続編のドラクエWが発売されるのを待つことになる。そして、ドラクエWの発売日はちょうど日曜日。小学生と一緒におもちゃ屋さんの前に並んで遂に手に入れた。(^^) そんなこともあるのだろう。ドラクエのゲーム音楽には心ときめく。

   

  その頃だろうか?ドラクエVのオーケストラ演奏の音源をCDショップで見つけ、購入した。
それまで、映画音楽やアニメの音楽の演奏を聞く機会はあったが、聞きながら映画・アニメの名場面を思い出して、そのときの思いを追体験するのが主体だった。しかし、ドラクエは違った。CDが奏でるドラクエのシンフォニー音源は、ゲームで流された機械的な音楽を大きく発展させ、色彩感あふれる新しい音楽に昇華されていたのである。そして、続いてドラクエWのシンフォニーCDも世に出た。ドラクエVは日本のN交響楽団の演奏だったが、ドラクエWは英国のL交響楽団の演奏だった。ドラクエVは初めての試みでもあったのだろう。きっちりしているが、少しお堅い、、、しかしドラクエWは指揮をしたすぎやまさんも2度目であり、演奏者にもゲームをさせたと聞く。心躍る「すぎやまこういち、会心の名演」となった。と10106は感じる。

  10106は若いころ作曲にも挑戦したが、結果は散々なものだった。しかし、
10106が編曲した合唱曲がコンクールで入賞して感謝されたこともあり、編曲には少し自信を持った。最近は好みの曲を室内楽にアレンジすることが多い。そこでこの機会にと、ドラクエWの編曲に着手した。そして、改めて「すぎやまこういち」の偉大さに触れ、感動した。彼の音楽、とくに旋律は個性的ですばらしい!そして多彩、アレンジも絶品!ドラクエWの交響組曲の演奏時間は約1時間、そのエッセンスだけ抽出して短時間にまとめようと努めたのだが、10106編の室内楽版「ドラクエW組曲」の演奏時間は15分の大作?になってしまった。それだけ、「ドラクエW交響組曲」の内容が濃いということを示している。

  久しぶりに記した「ひとりごと」はドラクエの思い出とその音楽、音楽担当「すぎやまこういち」さんへの思いに終始してしまった。10106も最近加齢の影響だろう、新しいことへの挑戦することが稀になった。「すぎやまこういち」の逝去は残念だが、私が久しぶりの高揚し、「ひとりごと」にも執筆する契機になったようだ。

  あなたは最近何かに刺激され、始めたことはありますか?10106はあなたの挑戦を応援します。ただ、ほどほどに、、、

  (10106: 2021.11/10)  

となりの音楽家ひとりごと

年齢と演奏:2004.5/5

グリーグとシベリウス:2005.9/21

オケのヴァイオリン:2006.5/22

練習:2007.10/1

アガル:2007.12/10

モーツアルト:2008.7/1

クロイツェルソナタ: 2009.6/1

OBオーケストラ:2014.5/20

ガブリエル・フォーレ:2014.10/1

ラッスンゴレライ:2015.3/15

カーリング:2016.3/28

日曜美術館:2016.8/1

器用な人、凡人、不器用な人:2016.10/10

コンピューターとのお付き合い:2017.3/10

楽譜、そして準備:2017.6/1

音楽と忖度(そんたく):2017.10/21

模写と演奏:2018.7/10

 

 

 
山の音楽家のひとりごと

ピアノ展示会 2001.4/10

歯と肩当て 2001.5/20

ホールと演奏家 2001.6/20

音楽家の夏 2001.8/19

弦 2001.9/17

一弦琴 2001.10/27

室内楽の楽しみ 2001.11/24

コンサートの楽しみ 2002.1/1

音楽家の冬 2002.1/30

演奏会場の響き 2002.4/7

純正調と平均律 2002.5/18

録音 2002.6/10

音楽の大きさ 2002.8/2

 


 
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