となりの音楽家

ひとりごと

カーリング
となりの音楽家のお友達、山の音楽家の小リスさん。10106

 

  今朝カーリング女子世界選手権の決勝の試合があった。日本のチームは今回戦前の予想を違えて快進撃、決勝はスイスとの戦いとなった。試合は一進一退。日本にも勝つチャンスはあったのだが、惜しくも負けて準優勝となった。

  しかし、この快挙から教えられることがたくさんあった。カーリングは技術と経験のスポーツと言われる。よく考えるとこれはチームで行なうスポーツ全般にも当てはまり、さらに芸術、果ては世の中の生業にも当てはまる。今回の日本チームの技術と経験は、曲がりなりにも準優勝に足るものとは思われていなかった。それなのに、なぜここまで快進撃できたのか?考えてみた。


  また、カーリングは特にコミュニケーションのスポーツとも言われている。氷の状態が刻々と変わる。それを選手4人が素早く察知、情報を共有する。そして、戦略を練って、決定。(ここに経験値が重要になる。)次にストローク。(ここでは技術が主体だが、やっぱり経験とコミュニケーションが不可欠となる。)
今回日本チームが他チームを凌駕したのはこのコミュニケーション能力にあったように感じた。そしてもう一つ!日本チームに溢れていた笑顔!これがリラックスを生み、決して他チームより傑出しているとはいえないいつもの技量を出す原動力となっていた。

   

  実に感動した!そして思った。カーリングはのメンバーは4人、弦楽四重奏も4人。同じじゃないかと、、、弦楽四重奏は楽譜を前にして、楽器を持って演奏するのだが、お互いの演奏を聴きあうことがとくに重要である。聴きながら、その後の演奏(速さ、大きさ、音色、フレーズ感、音程さえも、、、)をコントロールする。10106の組んでいるAカルテットの技術と経験は決して満足できるものではない。しかし、コミュニケーション能力はなかなかのものと自負している。そして、笑顔も、、、Aカルテットの結成当初は弦楽四重奏ができるというだけで楽しかくもあったが、演奏を披露する時、そして本番前のリハーサルではやっぱり少し気負っていたように思う。これが克服できたのは、練習中、そして練習後のコミュニケーションに他ならない。

  そしてもう一つ、印象深かったことがある。決勝戦に負けた後の、スキップFさんの泣き顔!やっぱり重圧があったんだ。カーリングにおいてはスキップはディレクターであり、スタープレーヤーでもあります。でも他のメンバーは決してFさんを責めないと思います。感謝することがあっても、、、残念がってもいいでしょう。思いっきり泣きなさい。メンバー全員で一緒にその思いを共有できれば、その時それが最上の喜びと変わるでしょうね。そしてチームはもっと上質に成れると信じている。

  カーリングの試合には勝敗の結果がでる。弦楽四重奏のコンサートでも、演奏の出来が最悪のときもあれば、予想以上のこともある。しかし、意外なことにコンサートの記憶として深く印象に残っているのは、いくつかの事故がありながらも、良いパフォーマンスができた時のこと!これもカーリングと同じではないか!私の本業でもまったく同じ!笑顔とコミュニケーション!これからも大事にしようと肝に銘じた。

  あなたの関わるチーム(団体)では、コミュニケーションが取れていますか?
笑顔はありますか?

  (10106: 2016.3/28)  

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