となりの音楽家

ひとりごと

アガル
となりの音楽家のお友達、山の音楽家の小リスさん。

 

  今年のコンサートの予定は全て終わった。楽しく充実した一年だった。そしてホッとした。コンサートの本番はアマチュアの演奏家にとって晴れ舞台である。晴れの舞台では練習成果を集大成する最高のパフォーマンスを披露したい。その気持ちが大きなプレッシャーとなるのだろう。皆が皆緊張する。そして、アガル

  先日こども向けのテレビ番組でアガルの本態とその克服法を紹介していた。内容を要約すると、緊張するとホルモンの一種アドレナリンが増え、いつもよりドキドキして脈が速くなる。そのとき、動作は機敏に腕力も強くなる。スーパープレーが可能になる。しかし、緊張しすぎると筋肉が硬くなり瞬発力もかえって落ちる。だから、適度の緊張が最もよい。適度の緊張、これが大変むつかしい。最近、一流のアスリートがアガルを克服する様子がテレビでも紹介されるようになった。柔軟体操、あくび(のび)をする。歌を歌う。笑ってみる。音楽を聴くのも良いとのこと。しかし、なんといってもアガルを克服する基本は“練習を繰り返す”“集中する”“本番を楽しもうとする心”に尽きるとのこと。となりの音楽家も重々承知はしているのだが、それでもアガル

   

 

  さて、音楽の演奏では? 速く、強く、ダイナミックな演奏は緊張していた方がよいこともある。練習ではいつもできなかった事が本番ではじめて成功したことも何度か経験している。しかし、ゆっくり歌ったり、小さな音の演奏には緊張は禁物。ある程度コントロールすることがどうしても必要となる。

  本番の回数を増やす。スポーツなら試合を増やすという方法がある。しかし、誰でもその人にとってとても重要なコンサート、大切な試合が必ず存在する。テレビで○○選手権、オリンピックなどの試合で、多くの一流選手が緊張しすぎて失敗している様子が何度も放映された。緊張を集中に!だれもが分かっていながら克服しきれない永遠のテーマのようだ。

  となりの音楽家の場合、アガルは40歳代になってはじめて経験することとなった。10年あまりのブランクのあとヴァイオリンを人前で演奏したときに突然発生した。弓が緊張でカタカタと震える。小さな音が出せなくなり、焦った。そして、 アガルのではないかと 不安がよぎるようになった。となりの音楽家の克服法は@笑顔、A演奏に集中、Bだめなときはあきらめて大きな音で。本番は楽しもう。80%ぐらいの出来を目標にしようと言い聞かせてはいるのだが…

 アガルは永遠の課題。あなたはどう対処していますか?

  (10106: 2007.12/10)  

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