となりの音楽家

ひとりごと

日曜美術館
となりの音楽家のお友達、山の音楽家の小リスさん。

 

  日曜美術館はNHKの教育テレビチャンネルの日曜、朝9時からの放送されている。ウィークデーには仕事のある10106にとっては、日曜日はゆっくり音楽と向き合え、ヴァイオリンと戯れることができる貴重な一日となっている。
年齢とともに日曜日も早く目覚めるようになった今日この頃、この時間帯はいかに過すかか悩ましい!「朝早くからヴァイオリンを鳴らすのもご近所迷惑だろう」と思い、テレビチャンネルをこの日曜美術館に合わせて眺めている。どうもここ最近10年以上、自分にとっての最高視聴率番組となっている。

  日曜美術館の放送内容は注目されている美術展に焦点を当てて、作家と作品を紹介することが多い。紹介される美術の内容は美術展と同様に絵画が大部分を占める。先日、フランス近代の画家、印象派のクロード・モネの放送があった。そこで印象派の語源ともなった「印象、日の出」の最近の調査で発見された新事実が紹介された。「印象、日の出」には、それまで西洋画では必須とされてきた下書きの線が存在しないとのこと、、、

  そうなんだ!しかし、よく考えると日本画には下書きがない。この時代日本は開国当初。日本文化が急速にフランス(パリ)に流入した時期に当たる。日本画もしたり。明治維新以来、日本は西洋の文化を貪欲に吸収した一方、日本の文化も西洋に還流して大きなインパクトを与えていたと改めて驚いた。

   

  10106は京都生まれ。学校から授業の一環で美術展に連れて行かれたことはあったが、自ら美術展に初めて足を踏み入れたのは、浪人生のころ。午前中の授業のあと、午後は友人たちと京都の街をぶらついた。寺や神社が多かったが、京都には多くの美術館もある。とくに平安神宮のそばの市立美術館では入場無料の展覧会もよく開催されていて、空いているのもうれしく、夏などは涼みがてら入場したものだ。

  近年は日曜美術館で紹介された興味をそそる美術展が関西で開催されたときは、出かけることも多くなった。そうこうしているうち、絵画と音楽には多くの共通点があることに気付かされた。美術展ではテーマを決め、作品を順に並べる。これはさながらコンサートと同じ。ただ、大きく違うところは美術作品は作家が完成まですべての過程を手がけるのに対し、
音楽は作曲家が楽譜製作までを担当、演奏家が聴衆の前で披露する。シンガーソングライターなどの一部の例外は除くが、、、これは演劇や映画などにも通じるところがある。

  10106は演奏家でもあるのだが、コンサートを聴きにいく立場では、出かける契機となるものは何かと考えてみた。好みの作曲家の曲で魅力的な演奏家であればまったく問題ないのだが、知らない曲のときは悩ましい、それもはじめて聴く演奏家であればなおさら!それまであまり評価されてこなかった曲であっても、すばらしい演奏家が目を見張るような、そして心揺さぶられる演奏を披露してくれることもある。最近はネットのユーチューブで多くの演奏を聴くことができる。そこでは、評価の高い演奏家はやっぱり内容の濃い演奏をしている。しかしながら、無名だが個性的で、心引かれる演奏も少なからずある。そんな演奏に出会ったとき、独りほくそ笑む10106がいる。

  あなたは絵画に音楽を感じることがありますか?また、逆に音楽に絵画をイメージすることがありますか?絵画と音楽の関係についてどう感じていますか?

  (10106: 2016.6/1)  

となりの音楽家ひとりごと

年齢と演奏:2004.5/5

グリーグとシベリウス:2005.9/21

オケのヴァイオリン:2006.5/22

練習:2007.10/1

アガル:2007.12/10

モーツアルト:2008.7/1

クロイツェルソナタ: 2009.6/1

OBオーケストラ:2014.5/20

ガブリエル・フォーレ:2014.10/1

ラッスンゴレライ:2015.3/15

カーリング:2016.3/28

 

 
 
山の音楽家のひとりごと

ピアノ展示会 2001.4/10

歯と肩当て 2001.5/20

ホールと演奏家 2001.6/20

音楽家の夏 2001.8/19

弦 2001.9/17

一弦琴 2001.10/27

室内楽の楽しみ 2001.11/24

コンサートの楽しみ 2002.1/1

音楽家の冬 2002.1/30

演奏会場の響き 2002.4/7

純正調と平均律 2002.5/18

録音 2002.6/10

音楽の大きさ 2002.8/2


 
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