トリオ・ラ・モンターニャ |
TLMノート
編成 |
TLMは毎年研修と称してタンゴのコンサートに出かける。昨年は今をときめく若手のバンドネオニスト、K氏のクインテットのコンサート(大阪ブルーノート)だった。今年の研修?はベテランのバンドネオン奏者M 氏率いる京都のタンゴ・オーケストラのコンサートだ。私の友人のチェリストのK さんもメンバーの一員でもある。コンサート会場は京都の市立博物館で、TLMのI 氏の解説によると旧N銀行の建物とのことで、響きもよく、格調も高く、風格のあるコンサートであった。 さて、そのオルケスタはバンドネオン:4、Vn:3、Vla、Vc、Cb、Pf、にギターと12人で編成されていた。当日のコンサートではピアソラは2曲だけで残念だったが、ピアソラの曲の存在感がかえって際立ったように思った。ピアソラも一時期12人編成のオルケスタで演奏活動を行なっていた。その演奏録音も残されており、CDも手に入る。さすがに12人の編成ともなると音が分厚い。しかし、どうしてもぼける! ピアソラのタンゴはクインテット(5人)がいい、と言う声が大きい。私もそう思う。ピアソラの音楽はクラシック音楽で表現の主体となる響きや調和をけっして求めていない。魂の叫び、声であり、現実(うつせみ)の表現は、理想的な調和の世界とは無縁である。個々の演奏者の顔(心象)が見えてこないとピアソラの音楽にはなりえないのだ。クレーメルのクァルテット(4人)もその点で成功したといえる。 TLMのトリオもピアソラには最高の編成だ。と思うのだが… (2002.4/25) |
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